- 2024年6月18日
鼻閉に対するレーザー焼灼術
鼻アレルギー症状で鼻閉が強く、内服加療を継続されても、あまり効果に実感がでない場合、手術療法が選択肢の一つになります。アレルギー性鼻炎に対する術式には、①鼻粘膜変性手術、②鼻腔形態改善手術、③鼻漏改善手術があります。これらの手術療法は、治癒を目的とするものではないのですが、症状を強く抑制できます。
当院では、外来にて安全かつ短時間内に行え、鼻閉改善効果の高い「下鼻甲介レーザー焼灼術」を行っております。この術式は、上記の①鼻粘膜変性手術に含まれるもので、アレルギー性鼻炎で腫脹した下鼻甲介粘膜をレーザー光で変性させることで、症状の発現を数年間ほど抑制します。
効果が高い治療法ではありますが、鼻腔の形態異常がレーザーで改善しないケースもありますので、当院では術前検査を行ったうえ、適応がある場合にのみ手術をお勧めしております。
手術時期については、鼻アレルギー診療ガイドライン上でも、花粉症の場合はシーズン中の手術は避けるべきとあります。6月になり、スギ・ヒノキ花粉症の方も手術を実施できる時期となりました。これを機に、鼻閉でお悩みの方がおられたら、ご相談いただければ幸いです。